予定通りで機嫌が良くなる。
「いいよ」
明日香から体を離し、明美の脱げかけていた服を全部剥ぎ取る。
下着まで一つ残らず。
「……っ」
屈辱的だろう。
気の強い子だから余計に。
でもそこで許す気はまったくない。
「胸、小さいなぁ」
「なっ」
「やっぱり触るなら明日香の方がいいな」
「へぁ!?」
明日香、変な声を出すな、顔も赤らめるな。
雰囲気ぶち壊しじゃないか。
「……どうしろっていうの」
「一人でしてよ」
ニッコリと笑ってそう告げると、明美は明日香に負けないぐらい顔を赤らめた。
「なっ、バッ、バカじゃないの!?」
「できないの?」
明日香に手を伸ばそうとすると、明美は悔しそうにテーブルに体を預けた。
「……やるわよ。やればいいんでしょ」
明美は右手で胸を揉み始めた。
次第にピンと立ってきたが、真ん中に触る気配はない。
「焦らすタイプなんだ?」
「……くっ……」
明日香ので濡れたままの指で明美のピンとたったそこを摘む。
「ぁっ」
「手が止まったけど?」
「……」
あわててまた手を動かす。
一度触られてスイッチが入ったのか、少し気持ち良くなってきたみたいだ。
ついと手を下にのばすと、若干だがぬるりとしていた。
「ひぅっ」
「……見られながら感じるって、本当はMなんじゃないの?」
「違うわよ!」
「どうだか」
少し離れて、引き出しからロープを取り出す。
「手が止まってますけど」
「そ、その紐、どうするつもりよ」
「……店でいつもしてるなら、わかってるんじゃない?」
ロープを持って明美の体に回していく。
抵抗しようとする仕草を見せたが、明日香を一目みると諦めたかのように手を下ろした。
明日香はというとさっきから「自分はいいから」などと綺麗事を言っている。
……亀甲縛りの仕方、事前に練習しておいてよかった。
結構難しいんだよねぇ。
「動けない気分はどうかな?SM嬢様」
「……ふっ……うぅ……」
少し動くだけで結び目が敏感な部分を擦るんだろう。
時折、苦しそうに声を漏らす。
下半身の紐はぐっしょりと濡れていた。
「さて」
おもむろにもうひとつロープを取り出すと、明日香の方へ向き直る。
「なっ、なんで!?明日香には触らないって……!」
「……人の弱みを握って付け込むようなヤツが、約束なんて守ると思う?」
この世の終わりみたいな顔をしている。
明日香のロープを結び終えると、一緒に床に転がした。
二人並んだところで携帯を取り出す。
「ま、また写真!?」
明日香が泣きそうな声を出したけど、気にしない。
でもまぁ、そうだね。
明日香は今日はドジな割には頑張った。
辛勝とはいえちゃんと勝ってみせたし、思惑通りに明美を陥れるきっかけを作ってくれた。
少しぐらい優しくしてやってもいいだろう。
二人の淫らな写真を撮った後、明日香の胸に手を伸ばした。
「んくっ」
散々期待して弄られた後だからかちょっと触るだけで体がビクビクと反応してくる。
これはちょっと楽しいかもしんない。
「あ、明日香に触らないで!」
言うだけで動かないのは、動けば紐が擦れて感じるのが怖いからだろう。
もう少しだけサービス、かな。
どうせなら逃げ道でも作ってあげよう。
バサリと服を脱いで上半身裸になる。
「え?」
明日香は呆気にとられながら顔を赤くすると、じっと私の裸に見惚れた。
自慢じゃないが、身体つきは悪くないほうだと思う。
ただ明日香と違って明美と同じくスレンダー系の体系だけれど。
「今だけ、優って呼んでもいいよ」
そう言うと、今度は真っ青になった。
ほんとに赤くなったり青くなったり騒がしいヤツだ。
「な、なんで相田さんのこと……」
「相田さんでもいいけど」
明美が顔を逸らす。
自分が言ってしまったことを後悔しているんだろう。
皮肉にも明日香はそれに気付かない。
「アイツなら、多分“あすちゃん”って呼ぶんじゃないかな」
そう呟いてから、胸の真ん中にしゃぶりついた。
「あぁんっ」
「あすちゃん、可愛いよ」
にっこりと笑って優しい声を出す。
あれ、おかしいな。
また赤くなるかと思ったけれど青いままだ。
「や、やめてっ」
「なんで?好きな人に抱かれてると思えば楽になれると思うけど?」
「それでも嫌なの!」
あれ、逆効果かー。
優しくするって難しいな。
でもまぁ、いいか。
そんなに嫌ならそのままで。
肌をこれでもかと重ねて胸を中心に舐めまわす。
「いっ、はぁっ」
顔をあげた瞬間に、さらりと私の髪が胸を撫であげた。
「んんんっ」
あ、そっか。
アイツになりきろうにも私はアイツみたいにショートカットじゃないし、無理か。
どうでもいいことを考えつつ、舐めながら徐々に下におりていく。
目的の場所にたどり着くと、紐が擦れて真っ赤に充血していた。
紐の上から吸いつくと、今日一番に体を跳ね上げた。
「ひぁあああ!!やっ、いっ、やめっ、んぁあ!!」
それでもやめずに吸っているが、溢れ続けるソコ。
……やっぱり、淫乱。
紐をずらして更に深いところまで舐めると、一度大きく痙攣した。
「……イったの?」
「はぁっ、はぁっ」
あーらら。
それでもそこだけはヒクついていたので、休む暇もなく指を突っ込んだ。
「ぁあああん!!」
一々うるさいやつだなぁ。
よっぽど感度がいいのか?
「も、もうやめてよっ」
あ、明美のこと忘れてた。
でも放置で。
挿れている指を増やしてかき回すと、明日香はもっとと言わんばかりに腰を揺らし始めた。
少し気分が良くなってもっと気持ちよくさせてやろうと赤く腫れている豆粒に歯を立てる。
「ひぃん!あ、やだっ、それっ」
「嫌なんだ?」
すっと手を離すと、「え」と声を漏らした。
指を舐めて綺麗にしてから、明美の方に向き直る。
「お待たせ」
「え、やだ、嘘っ」
嘘ってなんだ嘘って。
明日香に夢中だったから自分は相手にされないとでも思っていたんだろうか。
だったらとんだおバカさんだ。
弱ったな、こいつはまだ明日香よりは賢いと思っていたんだけど。
明美の……。
明美って、呼びづらいなぁ。
「……トマ子」
「は?」
「今日からトマ子ね」
「なっ、ちょっ、変な名前つけるな!」
うん、このほうが呼びやすい。
トマ子の胸を掴んでみるが、掴むほど無いことに少しガックリする。
いや、別に巨乳好きってわけじゃないけどさすがに平過ぎるのは楽しくないな。
しょうがなく乳首に爪を立ててみた。
「んっ」
反応も明日香より控え目だ。
でも明日香より泣いたりしないだけまだ気分がマシかも。
さっきより強く引っ張ると、苦しそうに息を漏らした。
そうしてしばらくすると、慣れてきたのかもじもじと腰を揺らし始めた。
……そういえば焦らされるのが好きなんだっけ。
「明日香」
「ふぁ?」
すっかり見入っていたらしい明日香は突然声をかけられて変な声を出した。
途中で止めたからか、まだ顔を上気させていてしきりに腰の位置をずらしている。
足の紐だけを外してやって身動きがとれるようにしてやる。
それから淡々とトマ子の乳首を指差す。
「あんたが慰めてやりなよ」
トマ子はビクリと脅え、明日香は眉を寄せた。
明日香は少し迷った後、のろのろとトマ子の乳首に舌を這わせた。
「やっ、明日香!?どうして……」
「ごめんね、ごめんねトマちゃん……」
拙い舌使いでピチャピチャと音を立てて舐める明日香。
つまりはまぁ、明日香は耐えられなくなったわけだ。
ここ数日ですっかり慣らされた明日香は、途中で止められたことで平常心を取り返せないまま。
彼女はもう脅えて言うことを聞いているんじゃない。
ご褒美が欲しくて言うことを聞いている。
……まぁ、淫乱だということだ。
「んっ、ふっ」
「はぁっ……んっちゅっ……」
「うっとりしている場合じゃないんじゃない、トマ子」
「……ん……、やっ!?そこはっ」
空いた手で今度はトマ子の下半身に触れる。
少しだけ指を挿れると、明日香には無かった抵抗があった。
あれ、こいつ処女か!
SMバーで働いてて処女だなんて普通思わないって……。
さすがにトマ子もうっとりとした顔をやめてこちらを見ていた。
「じょ、冗談よね?まさかそんなことまで……」
しない、わけがないじゃない。
ニッと口角を上げると、明日香の頭を撫でた。
「しっかり気持ちよくさせてあげなよ、明日香。
これから凄く痛いことをするから」
「やだっ、やめてっ!あ……」
ぐっと指を進めて、一気に突き破った。
「いっ、あぁあああああ!!」
そのまま動かさずに中で指の痙攣を楽しんでいると、ついにトマ子が泣きだした。
「ひっ、うっ、ひどい……は、初めてだったのに……」
明日香も冷や汗をだらだらと流している。
……今更ことの重大さに気付いたのかこいつは。
明日香を撫でていた手をトマ子の髪に差し入れた。
涙を流したまま睨んでくる。
うん、明日香よりも凌辱した気分になるな。
「……こっ、こんな人だなんてっ、思わなかった……」
寛子に紹介されて数回会っただけで、喋ったことなんてほとんど無い。
そんな私をどんな人だと思っていたんだろう?
「じゃあ何、優しく好きだって言いながらキスしてやれば満足だったの?」
「そういう問題じゃないでしょ!こういうのは、ちゃんと……」
ちゃんと?
私に好きだって言って頬にキスをくれた寛子はあの様だけど。
あんたはそれを知って、私を嘲笑ってたんでしょうがよ。
苛立ち紛れに指を突き動かす。
「うっ、あっ」
「明日香、手が止まってる」
あ、間違えた。口だった。
それでも明日香は動こうとしない。
……ちっ、面倒だなぁもう。
明日香の頭をぐいと引きよせて口付けた。
「んむっ!?」
口内をしっかりと蹂躙してから顔を離すと、やけにうっとりとした顔をしていた。
言ってもトマ子を触ろうとはもうしないだろうから、明日香の顔を自分の肩口に寄せた。
無言で押し付けたが、大人しく私の肩や首筋を一生懸命舐め始めた。
邪魔ではあるけど、私の視界に入らなくて楽だ。
明日香の舌使いは本当に拙くて、気持ちいいというよりはくすぐったい。
トマ子の中に潜り込ませていた指をぐにゃと動かす。
「……はぁっ」
見ると、少しだけ血が出ている。
……本当に初めてだったんだなぁ。
けれど加減をするでもなく、指を動かし始めた。
「んっ、あっ」
気持ちいいというわけではなく、まだ少し痛みがあるらしい。
苦しそうな顔をしている。
泣き顔を少しでも隠したいらしく、手が使えないからか顔を逸らせていた。
それを無理やりこちらに向ける。
相当ショックだったらしく、もう強気な目をやめて虚ろにこっちを見てきた。
「……せめて」
小さくか細い声だ。
こんな声も出せるのか。
初めて彼女を女の子らしく可愛いと感じた。
「せめて、私にもキスして……」
はぁ?
「なんで?」
「……初めてだもの。せめて楽になりたい……」
嘘を言っているようには見えないけど、悪いがそれは許せない。
こんな気の強いヤツにキスをすれば舌を噛まれる恐れがある。
明日香にはそこまでの敵意がないからしたが、今のトマ子にそれをするほど呑気ではない。
「んぐっ、んぅ……」
静かに腰を浮かせ始めたトマ子。
しばらくすると、イくこともなくゆっくり寝息を立て始めた。
「疲れ切ったか」
「トマちゃん……」
ずっと黙って私の肩を舐めていた明日香が悲しそうな目でトマ子を見た。
……そういえばすっかり忘れていたけど、ご褒美をあげなきゃいけないんだっけ。
いや、あげなきゃいけないわけじゃないけど。
まあ今日は少しは優しくするって決めたし。
トマ子から指を引き抜いて明日香をソファへ連れて行く。
先に座って、その自分の膝の上に明日香を乗せると少しだけ頬を染めた。
ロープも解いてやって、抱きしめながら乳首に噛みつく。
「はぅっ、んっ」
今度はしっかりと指を出し入れしてやると、すぐにまた興奮し始めた。
「あ、あぁうっ、うんっ」
よほど気持ちよかったらしく、自由になった腕でぎゅうと首にしがみついてくる。
それどころかさっきの余韻が残っているらしく、私の耳の裏側辺りを舐め始めた。
さっきとは違い、少しだけぞくりと良い気分になる。
「んっ、ちゅっ、はふっ」
腰の動きも大きい。
「気持ちいい?」
「……うぅっ」
さすがにそれは言わないか。
……言わせてみたいな。
もう一度指を引き抜いた。
「あっ、やっ」
「あれ?指を抜くのが嫌なの?」
「う……」
正直ということは美徳だけど、少し可哀想だな。
じらすように入口を撫でていると、我慢できなくなったのかまた強く抱きしめてきた。
それから蚊の鳴くような声で耳にささやいてきた。
「……つづ、けて……ください……」
エロ本ならここで「もっとちゃんと言って」と言うところだけど、別にそういう趣味はないので正直に突き入れた。
「あぁっ」
「気持ちいい?」
もう一度聞くと、大きく首を縦に振った。
「んっ、うんっうんっ」
嬉しくなって指を増やすと、もっと声が大きくなった。
「あっ、はっ、気持ちいいっ、よぉっ、あぁあ!」
腰の動きも油断すると指が抜けきりそうな程大きい。
そろそろかな。
腰の動きに合わせて指が一番奥にあたるよう深く突いた。
「あ、あぁああああああ!!!」
明日香はぐったりと私にもたれかかり、しばらくしてトマ子と同じく寝息を立て始めた。
今日は散々焦らしたから明日香も疲れ切ったんだろう。
ソファに寝転がすと、後片付けをして服を着る。
「終わった?」
バンちゃんは床に座布団を並べて寝転がりながら雑誌を読んでいた。
耳にはしっかりとヘッドフォンがついている。
「居たんだっけ」
「最初から居たでしょうが」
知ってたけど。
バンちゃんのことだからひっそり出て行ってるかと思った。
「しかし派手にやったなぁ」
「我ながらビックリ」
熱中するあまり二人とも寝かせてしまった。
しかしこいつらどうしよう。
「あたしは手伝わないよ?」
「だよねぇ」
二人は無理なんだけど……。
大体家とか知らないし。
はぁ、体を拭いて服を着せる作業がなんだかむなしい。