授業は真面目に聞きましょう。2 (美月)








授業の中には家庭科というものがあります。
それは一般的に言われる家庭科とは少し違い、基本的には『サバイバルの仕方』と思っていいです。

「咲等さんは家庭科は得意ですか?」

授業で習うことは基本一人ですが、中にはペアでやるものもあります。
授業中はクラス内でわけられますが、現実では咲等さんと使うことになるのではないでしょうか。
そこで私は、咲等さんは家庭科は得意なのだろうか、と考えました。

「んー、そんなに、かな?」

大丈夫です。私なら咲等さん一人ぐらいのフォローはできますから。

「美月、咲等の『そんなに』は信用しちゃいけない」
「実はひどいんですか?」

ちっちっと指を振るニャヒルさん。



「逆、怖いくらい一人で生きていけるね、こいつは」



それはどういう…。

「そんなこともないと思うけど…」
「いや、お前のハングリーさには驚いたよ」
「ちょっと食事がアバウトだっただけなのに」

食事がアバウト?

「家庭科ってさ、食べられる物習って実際に山で採って食うじゃんか」

そうですね。
ちなみに私はタンポポなど野草を採ることで事なきを得ました。
授業中に習ったのはキノコや野草などの植物のみ。



「こいつイナゴ採ってきやがった」



あら、鳥肌が。

「食べれるのに…」
「先生から教わってないものまで採ってくるんじゃない」
「美味しそうなイナゴだったし…」

咲等さん、私には咲等さんとのサバイバルは無理かもしれません。

「動物はダメって言ってたけど虫はとくに何も言ってなかったからねぇ」
「確かにお咎めはなかったけど…」

おいしいのにね、と笑いかけてくださる咲等さんに私は首を縦に振れませんでした。









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